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特集

「和」の文化に秘められたメッセージ 文化の凝縮・風呂敷のススメ

【江戸浮世人形】
江戸時代の生活のシーンが、こんな形で再現されるなんて見ているとタイムスリップしたような感覚に引き込まれます。
書籍などでは難しくても、見てしまえば分かってしまう。
百聞は一見にしかず。是非、実物もご覧になっていただきたいです。
協力=岩下人形工房


福寿草売り

◆江戸時代についてどのくらい知ってますか?

江戸時代といえば、有名な北斎や歌麿など、浮世絵師を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、その作品や、文献からどこまでリアルにイメージできますか?
それらに記載されているワンシーンが立体的であったなら?前からだけではなく、後姿まで見ることが出来たらイメージももっと膨らむことでしょう。

江戸人の暮らしは「精神的には余裕があり、従って、人を活かし、弱者に優しく、且つまた自然に優しいリサイクルな暮らし」であったとのことです。
江戸浮世人形を見ているとそれも理屈ではなく理解できるのです。

江戸時代のいろいろなシーンを鑑賞してみる
   
◆金魚売り
江戸の町には季節ごとに季にちなんだ物売りが数多くいた。
子供が丼を持って買いに来ている。
「こっちのがいい」と子供が言えば
「金魚売り、是か是かと追いかける」
◆秋草の娘
黒襟をかけた、藍鼠色に大柄の花と
貝文様の振袖に段染の麻の葉絞りの帯を引き抜きに結んだ娘。
手には摘んできたばかりの尾花と桔梗。秋の花を添えて待つ今宵の月は十七夜である。
◆初がつお
中央の女性は髪を「じれった」に結い
絞りの浴衣、眉を落とし鉄漿をしているのはこの家の主婦か?
酒樽の前には縮みの単衣で半四郎鹿の子に松皮菱と菊花文様の鯨帯の娘。左には縞に青海波などが入った表着、花入り亀甲つなぎの帯で渋好みがいかにも江戸っぽい。

これぞ職人の「技」! 江戸浮世人形作りの様子を拝見

◆「飛鳥山・桜の景」


桜の花作り。
色づけした粘土を薄く延ばし、型抜きします。

型を一つずつはずします
中央に窪みをつけます。

「飛鳥山・桜の景」に使用した桜花は1万個 !!

人形はパーツで作り、
パーツごとに粘土の種類を変えます。

これは「手」です。

成形→乾燥→削り→補填→乾燥→研磨→下地塗り→彩色

この工程を経てやっと
着物の文様を描くところまできす。
ここまでに2ヶ月かかります。


今にも動き出しそうな活き活きとしたシーンや当時の衣装は、こういった古い文献を元に創作されているんですね。

作品の一部は現在、東京・両国・江戸東京博物館1Fショップで展示・販売されています。



築地での個展(写真左)
岩下深雪オリジナル「はまぐりびな」(写真右)


岩下深雪
「江戸浮世人形」人形師
フリーライターのかたわら、江戸文化研究や江戸の時代考証の勉強を始める。浮世絵などから題材を取り、江戸時代の人々の風俗や生活のワンシーン、また季節の行事などを立体として表現。完全に独学によって制作していることから、内容・形態共にオリジナリティーの高さも評価されている。
江戸文化や江戸の時代考証の勉強の集大成として、浮世絵を見ながら10年前から『江戸浮世人形』を作り始める。東京及びサンフランシスコで3回の展示会を開催。